Dynamics 365を活用した温湿度監視/改善アクションのデモを展示

野﨑 智弘、内藤 稔氏

東京エレクトロン デバイス株式会社(左)

IoTカンパニー エンベデッドソリューション部

クラウドソリューションプロバイダーグループ

グループリーダー

野﨑 智弘

日本マイクロソフト株式会社(右)

クラウドプラクティス技術本部

クラウドソリューションアーキテクト

内藤 稔氏

会場に設置したIoTデバイスのデータを可視化

 秋はイベントのシーズン。全国各地の会議・展示施設では毎日、さまざまなイベントが開催されている。そんなイベント会場での課題の一つに空調管理がある。
 屋内のイベント会場は広く、空調による温度が適正になるまでには、どうしても時間がかかってしまう。リアルタイムに温度を測定しているわけではないので、タイムリーな室温調節は難しい。そのため、スタッフの感覚や来場者のリクエストによってアクションをとるが、こまめに対応できるとは限らない。その結果「会場が暑い/寒い」という苦情が寄せられたり、来場者の満足度低下につながったりすることがある。
 このような課題を解決するIoTの使い方として、Microsoft Tech Summit 2017の展示会場に「Dynamics 365 CFS x IoT」というデモが展示された。このデモでは、展示会場とセミナー会場の合計8つの室内空間に東京エレクトロンデバイスが提供するIoTデバイスを設置。温湿度データをリアルタイムに計測しながら、SNS(Twitterのハッシュタグなど)を通じて来場者のフィードバックを収集し、それらを複合的に分析してDynamics 365で管理、「Power BI」で可視化するというものだ。
 デモの要である「Dynamics 365 Connected Field Service(CFS)」は、Dynamics 365を構成するコンポーネントの一つ「フィールドサービスモジュール」と連携できるIoTソリューション。今回は温湿度センサーを搭載したTEDのIoTデバイスをコントロールし、そこから吸い上げた計測データをAzure IoT Hubに渡して蓄積・分析させ、Power BIで作成したダッシュボードにリアルタイムの状況を表示。それに基づいて各室の空調を調節していた。

Tech Summit 2017 CFS x IoT 室温適正化 構成
Tech Summit 2017 CFS x IoT 室温適正化 構成
ダッシュボード画面イメージ
ダッシュボード画面イメージ

デモを発展させればさまざまな用途に活用できる

 デモ環境の構築は、日本マイクロソフトのクラウドソリューションアーキテクト、内藤 稔氏のチームとTEDが共同で行った。展示会場内のダッシュボード画面のほか、スマートフォンを使って状況を確認できるモバイルアプリを開発。会場内にいるスタッフが、温度と湿度から割り出した不快指数を判断して調節を指示するという仕組みを用意した。
 デモ環境の都合上、今回は空調の調節を人手で行ったが、内藤氏は「Azure Cognitive Services」を利用してAI/機械学習機能によって自動判定し、BEMS(ビルエネルギーマネージメントシステム)と連携させて制御することも可能だと言う。さたに内藤氏によればDynamics 365 CFSの先行事例として、航空機エンジンメーカーのロールスロイス社、工作機械メーカーのサンドビック・コロマント社などが、Dynamics 365を活用したIoT化を実現しているとのことだ。
 TEDの野﨑は「今回のデモを発展させ、リモートによる異常検知からトラブルシューティングやエンジニアの割り当てを行ったり、従来の予防保守スケジュールに代わり必要なときに修理、クリーニング、部品交換を実施する予兆保守を実施したりといったソリューションに応用できる」と期待を寄せている。