沖電気工業が「SmartHopカンファレンス」を開催、IoTビジネスの最新動向を報告

『IoTのOKI』を目指しSmartHopビジネスに注力

 カンファレンス冒頭には、沖電気工業 常務執行役員 情報通信事業本部長の坪井 正志氏が登壇。第3回目となる「SmartHopカンファレンス」の開会の挨拶を行った。

坪井 正志氏

沖電気工業株式会社

常務執行役員 情報通信事業本部長

坪井 正志氏

 「デジタルトランスフォーメーションが進む今、IoTの波が大きなうねりとなって押し寄せています。沖電気工業は2017年5月に『中期経営計画2019』を策定し、情報通信事業では社会インフラとIoTを中心とする事業戦略を打ち出しました。沖電気工業の強みであるセンサーデバイス、ネットワーク、データ処理の3つの技術を融合した『IoTのOKI』を目指す中、IoTにはIoTならではのネットワークが必要だと考え、SmartHopのビジネスに注力してきました。この1年でしっかりしたポジションが取れたと感じています」(坪井氏)


 基調講演に登壇したのは、日本マイクロソフト 業務執行役員 IoTデバイス本部長の菖蒲谷 雄氏。「マイクロソフトのIoTアプローチ」と題する講演を行った。

坪井 正志氏

日本マイクロソフト株式会社

業務執行役員 IoTデバイス本部長

菖蒲谷 雄氏

 「マイクロソフトは『IoTをシンプルに』という目標を掲げ、IoTパッケージサービス『Microsoft IoT Central』(注1)や構成済みIoTプラットフォーム『Azure IoT Suite』を提供してきました。さらに最新ソリューションとして、クラウドインテリジェンスをIoTデバイスに素早く安全に配布できる『Azure IoT Edge』(注2)の提供を開始しています。とはいえIoTのバリューチェーンはマイクロソフトだけで実現できるものではなく、パートナー各社との協業が欠かせません。そこで2016年2月に、東京エレクトロンデバイスが幹事会社として各分野のIoTエキスパートとともに発足させた『IoTビジネス共創ラボ』と連携してIoTエコシステムを拡大しています。マイクロソフトはこうした活動を通じ、モノの構築から行動を起こすまで包括的なIoTソリューションの提供を目指した取り組みを進めています」(菖蒲谷氏)

パートナーとの「共創」を強調するSmartHopビジネス

 次に、沖電気工業 情報通信事業本部 IoTプラットフォーム事業部長の井上 肇氏が「OKIのIoTへの取り組み」について話をした。

井上 肇氏

沖電気工業株式会社

情報通信事業本部 IoTプラットフォーム事業部長

井上 肇氏

 「沖電気工業の情報通信事業は、創業以来136年に及ぶ顧客基盤のインストールベースを基に、社会インフラを支えるさまざまなソリューション、製品・サービスを提供しています。その中で私が担当するIoTプラットフォーム事業部は、強みのあるネットワーク製品を中心とするIoTインフラ・プラットフォームの提供をミッションとしています。国内のIoT市場は堅調に推移しており、2020年に1兆円市場へ成長すると予測されています。こうした中、沖電気工業ではこれまで培ってきたノウハウと技術を基に業種の枠を越え、パートナーとの共創を実現する『OKIビジネスプラットフォーム』を体系化しました。OKIビジネスプラットフォームはセンサー、ネットワーク基盤、アプリケーション基盤、セキュリティ、運用の各要素で構成されていますが、中でも沖電気工業の強みとなっているのが、SmartHopに代表されるネットワーク基盤です」(井上氏)


 続いて沖電気工業 情報通信事業本部 IoTプラットフォーム事業部 スマート・コミュニケーション・ビジネスユニット長の山本 高広氏が「SmartHopの事業展開」について講演した。

山本 高広氏

沖電気工業株式会社

情報通信事業本部 IoTプラットフォーム事業部
スマート・コミュニケーション・ビジネスユニット長

山本 高広氏

 「さまざまなセンサーデバイスをつなぐには、無線通信が有効です。中でも免許不要、無料で使える920MHz帯域は、IoTセンサーネットワークを支える周波数帯として期待されています。SmartHopは自営網による広範囲のエリアカバーと無線通信品質の性能を向上させるマルチホップ通信機能を特徴としています。沖電気工業では、SmartHopの共創の取り組みを進めており、SmartHopモジュールを搭載するパートナー各社の製品同士のマルチベンダー接続、AzureをはじめとするIoTプラットフォーム製品との連携により、パートナー製品の強みを最大限に活かせる付加価値の高いソリューションの提供を可能にしています」(山本氏)


 東京エレクトロン デバイスでは、沖電気工業と共にSmartHopを搭載した「TED Azure IoTキット-920」の企画を進めており、発売を近日中に予定している。これにより920MHz帯マルチホップ無線による長距離伝送およびマルチベンダー接続に対応した無線センサーネットワークを活用し、PoC(Proof of Concept)から本格運用へシームレスに移行できる柔軟性の高いクラウドIoT環境が容易に構築できるようになるだろう。

(注1)Microsoft IoT Centralは、2017年12月現在パブリックプレビューでの提供です。
(注2)Azure IoT Edgeは、2017年12月現在一部機能がパブリックプレビューでの提供です。