セキュリティとトレーサビリティを保証する「Empress セキュアIoTプラットフォーム for FA」が登場

柴田 浩一氏

株式会社Empress Software Japan

営業部 部長

柴田 浩一氏

IoTエッジの課題を解決するソリューション

 2018年に創業40年目を迎えるカナダのEmpressは、北米・日本の組み込みデータベース市場でナンバーワンの導入実績を誇る歴史ある組み込みデータベースベンダー。同社の組み込みデータベース「Empress」は、40カ国語以上のマルチ言語、40以上のOSに対応し、米国や日本の官公庁システムをはじめ、通信、FA・計測・制御、空調・スマートグリッド・ビル管理、プリンタ・MFP、ATM・POS、医療、放送、農業、車載端末、情報家電など多種多様な機器に幅広く採用されている。


 このように組み込み機器分野で豊富な実績を持つEmpressがいま、特に注力して取り組んでいるのが、IoTソリューションだ。もともと各種機器の組み込みコンポーネントを提供してきたベンダーだけに、IoTエッジ領域における問題点を早い時期から認識していたという。アジア・オセアニア地域を統括する日本法人、Empress Software Japan 営業部 部長 柴田浩一氏は、その問題点について次のように話す。


 「IoTエッジは、生産現場の機器と情報システムをシームレスにつなぎ、各種機器のデータを上位システムへリアルタイムにフィードバックする役割を担っています。今後はこの領域の重要性がますます高まっていくことでしょう。しかし現状は、機器やゲートウェイのデータや通信のセキュリティ、連携中にデータの抜け漏れや重複がないようにするIoTシステム全体のトレーサビリティ、遅延することなくデータを上位システムへ転送するリアルタイム連携などの面に問題があります。一方で現場の機器で使用される不正コマンドの監視、データ量の増加に伴うエッジによる一次処理などの必要性も出始めています」(柴田氏)


 こうした課題を解決するために、Empressでは同社独自開発のコンポーネントを組み合わせた新しいソリューション「Empress IoT Platform」を開発した。

Empress IoT Platformの概念図
Empress IoT Platformの概念図

安全・確実にデータ連携できるコンポーネントで構成

 Empress IoT Platformは、データ収集用のAPIライブラリ、低リソース・多機能な暗号化組み込みデータベースエンジン、IoTゲートウェイ「IoT Data Connector」、IoT Data Connectorに搭載される「Empress IoT SDK」、各種管理機能を提供するクラウドサービス「Empress IoT Data Quest」によって構成されている。中でも肝となるコンポーネントがEmpress IoT SDKだ。


 「Empress IoT SDKは、FAに特化したデバイスゲートウェイ用ソフトウェアコンポーネントです。OPC UA、MT Connect、Modbusなどのプロトコル変換機能により、工場内にある既存の機器から収集したデータと基幹データベースとの間で安全・確実にデータ連携できるように設計されています。セキュリティはAES256ビットの暗号化組み込みデータベースとHTTPS対応の暗号通信用モジュール、トレーサビリティは高速断電回復機能や断線対応機能によりデータロスを防止するM2M Replicationのトランザクション処理で保証しています」(柴田氏)

Empress IoT SDKの構成
Empress IoT SDKの構成

 そして、データのセキュリティとトレーサビリティを保証するために設計されたクラウド型のデバイス運用監視サービスがEmpress IoT Data Questである。
 「Empress IoT Data Questは、Microsoft Azure上に構築されたサービスです。IoT Data Connectorからデータを受け取って上位データベースとM2M Replicationで連携させるとともに、認証、ファームウェア更新、死活監視、ダッシュボードなどの機能を提供します」(柴田氏)

Empress IoT Data Questの構成
Empress IoT Data Questの構成