Windows for IoTとは

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組み込み(Embedded)用
OS Windows for IoTとは

Windows for IoTは、FA機器や医療機器、POS端末やデジタルサイネージなど、業務用のアプリケーションを動作させる様々な「固定目的デバイス」に最適な組み込み(Embedded)用Windowsライセンスです。

3つの特徴

Windows for IoTが提供する以下3つの特徴により、
固定目的デバイスを長期間、安定して活用することが可能です。

POINT 01

10年間バージョン固定と
サポート

POINT 02

ユーザーの操作や
機能の制限

POINT 03

Windows要素の
非表示化

POINT 01

10年間のバージョン固定

Windows for IoTには、10年間バージョンを固定して同一の機能・UIを維持したまま利用可能なLTSCモデルがあります。産業用機器や長期運用するIoTデバイスなど、新機能の追加よりも稼働の安定性が重視されるデバイスに最適です。

メリット

  • 長期安定性:リリースから10年間OSのバージョンを固定できるため、システムの安定性が向上します。例えば、2021年11月に提供が開始された「Windows 10 IoT Enterprise 2021 LTSC」は2032年1月13日まで同一バージョンで利用可能です。
  • 検証作業の軽減:機能更新がないため、アップデートの度に発生する互換性検証の負担が軽減されます。
  • セキュリティ維持:重要なセキュリティ更新は継続して提供されるため、安全性が確保されます。
POINT 02

ユーザーの操作や機能の制限

Windows for IoTのロックダウン機能を活用することで、デバイスのセキュリティを強化し、管理者が意図しないユーザー操作制限や、画面に表示される要素のコントロールが可能となります。産業用機器や飲食店のオーダー端末など、特定の用途に特化したデバイスの運用を安全かつ効率的に行うことができます。

Unified Write Filter
(UWF)

  • 書き込みを抑制し、「読み取り専用機」として動作
  • ドライブへの書き込み(データ保存、アプリのインストールなど)を防止
  • 再起動するだけで初期状態に復元可能

Shell Launcher

  • 指定したアプリケーションのみが動作する環境を提供
  • 不要なアプリケーションの起動や設定変更を防止
  • セキュリティリスクの低減と、目的外の使用を制限

Keyboard Filter

  • キーボード入力による任意の操作を無効化
  • ユーザーに許可しない キーボード操作(タスクマネージャーの起動やプロセスの終了など)を指定して制限
  • 不正操作や誤操作のリスクを軽減

その他にも製品開発に活用できる機能が揃っています。
※ロックダウン機能について詳しくはこちら

POINT 03

Windows要素の非表示化

Windows for IoTでは、標準的なWindows環境の視覚要素を非表示にすることができ、これにより専用機器としての一貫したユーザー体験を提供できます。レストランの注文端末、工場の制御パネル、デジタルサイネージなど、特定用途向けデバイスにおいて、ユーザーの注意をそらすことなく、目的の機能に集中させることができます。

起動中のWindowsロゴの非表示化

起動処理中に表示されるWindowsロゴやインジケーター、テキストメッセージなどを非表示化することが可能です。

“ようこそ画面”などの非表示化

Custom Logon(カスタムログオン)は、サインイン画面、ロック画面、再起動中やシャットダウン中に表示されるWindows要素の表示を抑制します。

3分以内でWindows for IoTがわかる動画

Windows 11/10 IoT Enterpriseとは

この動画でわかること

  • Embeddedライセンスの特徴と利点
  • 充実したサポート体制
  • 産業用機器、医療機器、店舗端末など具体的な活用例
  • 東京エレクトロンデバイスが選ばれる3つの理由

ロックダウン機能をデモでご紹介

この動画でわかること

  • 固定目的デバイスの安心・安全な運用のためのロックダウン機能とは
  • カスタムログオンとシェルランチャー機能
  • キーワードフィルター機能
  • 統合書込みフィルター機能

Windows for IoT
2つのサポートモデルとサポート期間

10年間バージョン固定モデル

Long Term Servicing Channel
(LTSC)

産業用装置など、機能は変えずに
長期安定稼働が必要な機器向け

  • 機能更新が行われないサービスモデル
  • 同一の機能・UIを維持したままリリースから10年間、安全に使用し続けることが可能

サポート期間

  • 10年間

機能更新プログラム適用モデル

General Availability Channel

最新の機能を利用したい
機器向け

  • 年1回の機能更新を行うサービスモデル
  • バージョンごとにサポート期間が定められているため、安全に使用し続けるためには機能更新の適用が必要

サポート期間

  • Windows 11 IoT Enterprise:
    36ヶ月

主なラインナップとシステム要件

Windows for IoTには、Windows 11 IoT EnterpriseとWindows 10 IoT Enterpriseの2つの主要なバージョンがあります。
各バージョンには、推奨される最小要件とオプションの最小要件が設定されています。

推奨される最小要件

最適なパフォーマンスと互換性を確保するために推奨される仕様です。これらの要件を満たすことで、スムーズな動作と十分な機能性が期待できます。

オプションの最小要件

特定の状況や限られたハードウェアリソースでの運用を可能にする最小限の仕様です。これらの要件では一部の機能や性能に制限がある可能性がありますが、より幅広いデバイスでの使用を可能にします。

  Windows11 IoT Enterprise Windows10 IoT Enterprise
    推奨される
最小要件
オプションの
最小要件
推奨される
最小要件
オプションの
最小要件
システム要件 プロセッサー 1GHz, 2 Core 1GHz
システムメモリ 4GB 4GB
2GB(LTSCのみ)
2GB 1GB
ストレージサイズ 64GB 64GB
16GB(LTSCのみ)
20GB 16GB
ストレージタイプ SSD SSD HDD SSHD Flash - -
システムファームウェア UEFI UEFIおよびBIOS - -
TPM 2.0 Optional 2.0 Optional
セキュアブート Enabled Optional - -
グラフィックス(DirectX) DirectX12 DirectX10/None DirectX9 or Later Optional
ディスプレイ 9”/720p HD Custom Size/Optional 7”800x600 SVGA Custom Size/Optional
対応プロセッサ Intel, Arm
サポートスケジュール こちら こちら

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Intel版とArm版の違い

Windows for IoTは、Intel版(x86/x64)とARM版(ARM64)の2つのアーキテクチャに対応しています。
プロジェクトの要件に応じて、最適なバージョンを選択してください。

  Intel版 (x86/x64) ARM版 (ARM64)
アーキテクチャ x86/x64アーキテクチャ。
高性能なプロセッサを搭載し、複雑な計算処理に強い。
ARM64アーキテクチャ。低消費電力で効率的な設計。モバイルデバイスや組み込みシステムに適している。
消費電力 高め。デスクトップやサーバー向けに設計されているため、消費電力が大きい。 低め。バッテリー駆動のデバイスに最適で、エネルギー効率が高い。
パフォーマンス 高性能。複雑なタスクやマルチタスク処理に優れている。 効率的。特定のタスクに最適化されており、シングルタスクの処理が得意。
互換性 広範な互換性。多くの既存のWindowsアプリケーションと互換性がある。 制限あり。ARM64ネイティブアプリケーションが必要だが、エミュレーションでx86アプリも動作可能。
コスト 高め。高性能なハードウェアが必要なため、コストがかかる。 低め。低コストのデバイスに適している。
用途 デスクトップ、サーバー、産業用PCなど。 モバイルデバイス、IoTデバイス、組み込みシステム。

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Windows for IoTには、サーバーOSもラインナップされています。

・Windows Embedded Server ... サポート期間はこちら
・Windows Embedded SQL Server ... サポート期間はこちら

ご存知でしたか?
Microsoft Office
LTSC Embedded

Microsoft Office LTSC Embeddedは、Windows for IoTと組み合わせて、特定用途向けデバイスで利用できるOffice製品です。OEM様が自社製品にプリインストールし、販売することが可能なライセンスです。また、LTSCタイプ(長期バージョン固定モデル)のため、長期間安定して利用できます。

POINT 01

OEM様向けライセンスのため、ライセンス購入時にエンドユーザー様情報は不要

POINT 02

固定バージョンのまま製品供給があるため、OEM様での頻繁な動作検証は不要

POINT 03

運用時の定期的なアクティベーションは不要なため、インターネット接続が出来ない装置でもご利用が可能

主な注意点

  • 取り扱い前にOEM様とマイクロソフト間でOEMCLA契約(OEM Customer License Agreement)の締結が必要になります。
  • 組み込みアプリケーションの補完的な機能を提供する目的でのみ、ご利用が可能です。
  • 搭載機器のOSはWindows for IoTである必要があります。

主なOffice製品の比較

  Microsoft365 Apps Office LTSC Office LTSC Embedded
購入形態 サブスク型 買い切り型 買い切り型
搭載アプリケーション
ライセンス契約者 エンドユーザー エンドユーザー OEM
機能更新 有り 無し 無し
定期アクティベーション 必要 必要 不要
※製造時の一回のみ

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Windows for IoTに関する
よくある質問

Windows 11 EnterpriseとWindows 11 IoT Enterpriseの違いは何ですか?

利用対象のデバイス、固定ライフサイクル(同一の機能・UIのままで安全に利用できる期間)が異なります。

Windows 11 IoT Enterprise
  • 目的が固定された特定用途デバイス向けに提供されるOS 。例えば産業機器、医療機器、シンクライアント、デジタル サイネージ、POS端末、ATM、キオスクなどでの利用が可能。
  • 組み込み機器メーカー様向けの専用ライセンス(OEMライセンス)。購入方法はWindows for IoTライセンス購入の流れをご覧ください。
  • 長期サポート版(LTSC、Long-Term Servicing Channel)または通常版(GAC、General Availability Channel)選択可能。
  • Windows 11 IoT Enterprise LTSCの固定ライフサイクルは10年
  • 一般のWindows 11と同じ開発・管理ツールが使用可能
Windows 11 Enterprise
  • 一般的なノートPCやデスクトップPC向けのOS
  • 個人向けライセンスや法人向けボリュームライセンスとして提供
  • 長期サポート版(LTSC、Long-Term Servicing Channel)または通常版(GAC、General Availability Channel)を選択可能
  • Windows 11 Enterprise LTSCの固定ライフサイクルは5年
LTSCと通常版(GAC)の違いは何ですか?

固定ライフサイクル(同一の機能・UIのままで安全に利用できる期間)が異なります。

LTSC(Long Term Servicing Channel)
  • 10年間の長期サポートを保証(Windows 11 IoT Enterpriseの場合)
  • 機能を一定に保ち、OSの変更を行わずに利用が可能
  • セキュリティ更新のみを毎月提供
  • 機能は変えずに長期安定稼働が必要な機器に適する
通常版(GAC、General Availability Channel)
  • バージョンごとに最大3年のサポート期間
  • 定期的な更新バージョンが提供され最新機能が利用可能
  • バージョンアップによるシステム更新・検証が必要
  • セキュリティ更新は毎月提供
  • 新しい機能や更新を随時取り入れたい用途に適する

詳しい選定やライセンスについては、「お問い合わせ」よりご相談ください。

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