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  3. Azure OpenAIで何ができる?今注目のAIチャットボットChatGPT/GPT-4が簡単に使える!?
2023/05/29

Writer:古久保真実

Azure OpenAIで何ができる?
今注目のAIチャットボットChatGPT/GPT-4が簡単に使える!?

「Do more with less」のコンセプトの元、「Azure OpenAI Service」の一般提供が開始されAIのさらなる可能性に注目が集まっています。
本コラムでは、注目のOpenAI、人間が書いたような文章を高速に作成できるChatGPT、テキストはもちろん画像も学習対象となるGPT-4についてわかりやすくお伝えします。

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OpenAIとは

OpenAIは、「汎用人工知能(AGI)が人類全体に利益をもたらすこと」を目標に2015年12月に設立された企業です。
マイクロソフトは、OpenAIとパートナーシップを締結しており、2019年、2021年の投資に加え、2023年1月23日にOpenAIのAI研究に数十億円規模の投資を発表しています。※1
つまりOpenAIは、マイクロソフトがOpenAIの技術をOfficeなど自社プロダクトとの連携はもちろん、同月にAzure OpenAI Serviceの一般公開など、ますますAI技術に力を入れていくことが予想される中で、注目の企業の1つと言えるでしょう。

Azure OpenAI Serviceとは

OpenAIがChatGPT3を発表(2020年7月)した1年後、マイクロソフトが招待制ではありますが、Cognitive Services(ユーザーがカスタマイズ可能なAIモデル)の1つとして提供が開始されました。2023年1月からは一般提供も開始されました。(申請制)


Cognitive Servicesは、5つに分類されます。

  • 視覚(Vision API):独自の画像分類AIモデルを作成できる「Custom Vision」など
  • 音声(Speech API):音声テキスト変換、テキスト読み上げ、音声翻訳ができる「Speech サービス」など
  • 言語(Language API):リアルタイムでマシンベースのテキスト翻訳できる「Translator」など
  • 意思決定(Decision API):時系列データを監視し、その中の異常を検出できる「Anomaly Detector」など
  • Azure OpenAI:GPT-3、Codex、Embeddings モデルシリーズ、2023年3月よりChatGPT、GPT4など

ではここからは、2023年に一般提供が開始されたChatGPT/GPT4についてみていきましょう。

Azure OpenAI Service の機能の1つChatGPT/GPT4とは

「Azure OpenAI Service」と「OpenAI」の違いは?

「Azure OpenAI Service」がCognitive Servicesの1つであることは先に述べたとおりですが、では「OpenAI」と何が違うのか、気になる方もいらっしゃるかもしれません。

OpenAI の独占的クラウドプロバイダーであるマイクロソフトは、「OpenAI」と同じ機能をAzureで利用できるのが、「Azure OpenAI Service」と定義しています。

つまり「Azure OpenAI Service」は、Azure のセキュリティとAzure の他のサービスとの連携が容易にできることなど、Azureのメリットが活用できる点が「OpenAI」との大きな違いと言えるでしょう。

ChatGPTとは?

ChatGPTは、名前にチャットが入っている通り人工知能(AI)を使ったチャットサービスで、人が書いたような自然な文章を生成できること注目されています。「Azure OpenAI Service」の機能としては、2023年3月9日から一般提供が開始されています。

入力されたテキストを理解し、最も確率の高いと推論される結果を返信することができます。例えばシンプルなもので下記の回答が出力されます。
入力「日本の首都は?」 ⇒ 自動出力「東京です。」

最新モデルGPT4はこれまでと何が違うの?

ChatGPT は、対話システムやチャットボットなどの会話型 AI アプリケーション向けですが、GTP-4はこれに加えて、音楽、動画、画像、Twitter、ニュースなど、多種多様のデータを使って学習可能な点が特徴です。「Azure OpenAI Service」の機能としては、2023年3月21日から一般提供が開始されています。

音楽、画像、動画も生成できるとなると利用用途は一気に広がりそうです。

ちなみに、マイクロソフトの検索エンジン「Bing」では、すでにGPT4が搭載されており、著者が使ってみた結果を紹介しておきます。
それぞれ回答の数字の箇所はクリックするとさらに詳細が表示される仕様でした。
おおよその内容とイメージ図を掲載しておきます。


GPT-4でできることのイメージ

「Bing」のチャットのイメージだけでは、進化のすごさが伝わりにくいので、簡単なOpenAIの利用イメージも紹介しておきます。


対象のアイスクリーム店の状況を理解して、出てくるキャッチコピーが中々的を得ている気がしませんか?ここまでがデフォルトで出てくるようになったら、どうブラッシュアップするかが人のお仕事になりそうですね。
まさに「Do more with less」の世界です。

ChatGPT/GPT-4 on Azureを使ってみよう!

さて、ここまで「ChatGPT」「GPT-4」の機能を簡単に紹介しましたが、きっとこの機能を“すぐに使ってみたい“という方も多いと思います。

検索エンジン「Bing」でも体験はできますが、Azure上で利用してみたい方は、「ChatGPT」「GPT-4」それぞれマイクロソフト社へ利用申請が必要ですが、どなたでも利用可能です。
これを機会にぜひ今話題のAI機能を試してみてください。

Request Access to Azure OpenAI Service
http://aka.ms/oai/access

現状、英語フォームのみですが、こちらに必要事項を記入してください。
(現時点では、申請が承認されるまで数日かかるようです。)
申請の概要はCP-TechWEB内の記事にまとめていますのでご参考ください
https://cptechweb.teldevice.co.jp/hc/ja/articles/17880146288537
※CP-TechWEBへリンクします。

最後に

本コラムでは、「Azure OpenAI Service」「ChatGPT」「GPT4」について概要を記載しましたが、今後「Azure OpenAI Service」の利用/構築方法や、「GPT3」と「GPT4」の違いについてもご紹介していきたいと思います。

参考情報
※1参考記事:「マイクロソフトと OpenAI がパートナーシップを拡大」
https://news.microsoft.com/ja-jp/2023/01/25/230125-microsoftandopenaiextendpartnership/

ユースケース

各分野で「Do more with less」が期待されていますが、ここではそのユースケースの1部を紹介しておきます。

医療業界
  • 請求処理:セマンティック検索とChatGPTで、質問に答え、補償範囲、控除額、償還情報を患者に提供でき、請求処理プロセスを自動化できる。
  • 代替治療:さまざまな治療法間のつながりを見つけ、内外データを要約することで利用可能な代替案とその副作用を提示する。
金融業界
  • リスクマネジメント:対象コンテンツ(ソーシャルメディアやブログを含む)の検索と要約でリスクを特定するための現在のパターンと傾向が把握できる。
  • コンタクトセンター分析:通話の要約作成で、顧客の苦情の傾向を特定する。より迅速な意思決定/応答を行うために、通話ログから重要な情報を抽出する。
小売業界
  • 製品説明の自動化:マーチャンダイジング(商品政策)エージェントからのいくつかの重要な入力に基づいて人に近いアイテム説明を生成。
  • 小売業の要員管理:検索とコンテンツ生成を通じて店舗のスケジュールを自動的に管理。
通信・メディア・ハイテク業界
  • トレンド分析:メディアのトレンドとデータから、製品やサービスに対する顧客の感情を理解し、顧客へのサービスを向上させる。新しいトレンドやパターンに基づいてコンテンツをパーソナライズする。
  • 出版前作業の迅速化:コンテンツ編集の提案、説得力のある要約の生成、SEOに最適化された見出しの生成、記事の構成の支援。
製造・エネルギー・石油・ガス業界
  • 設備レポート: テキスト要約とパターン認識により、機器の故障などのレポートを自動的に生成。
  • スタッフのオンボーディング:会話履歴に基づいて、新しい担当者のためのトレーニング資料を作成。

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