Writer:手戸 蒼唯(てど あおい)
製造業のDXにおけるAzure入門 - IoT時代のクラウド活用
IoT時代を迎え、製造業のDXにおいてクラウドサービスの活用が不可欠となっています。本記事では、クラウドサービスの代表格であるMicrosoft Azureについて、その基礎から製造業で一緒によく使われるIoTのための代表的なサービス、活用シーンまでを初心者向けに分かりやすく解説します。また、Azureを利用するための手順についても触れています。
ネクストステップにおすすめ
はじめに:IoTとDXが製造業に与えるインパクト
IoTは「モノのインターネット」と呼ばれ、住宅や自動車、電子機器などのさまざまなモノがインターネットに接続される仕組みです。
製造業においては、センサー機器やカメラ、ロボットなどのインターネット接続が挙げられるでしょう。製造業にIoTが導入されることにより、工場の稼働状況を可視化したり、取得したデータを蓄積して分析したりすることで効率化が実現できます。これは、製造業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の一環となり、業界の仕組みを大きく変える第一歩となるのです。
IoT導入の第一歩については、「IoTデバイスとは?種類や活用事例を分かりやすく解説」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
Azureとは?
Azureを学ぶにあたり、まずはクラウドコンピューティングの定義や特徴を確認しながら、Azureの概要などをみていきましょう。
クラウドコンピューティングの定義と特徴
クラウドコンピューティングとは、サーバーやネットワーク、ストレージやアプリケーションなどのコンピューティングリソースを、誰もがどこからでもアクセスできるように配信することです。
また、私生活や業務など幅広い用途で活用されている、いわゆる「クラウド」は、クラウドコンピューティングを実現する「サーバー群」のことを指しています。世界中に設置されているサーバーが、ユーザーが利用するための機能を備え、必要なリソースを必要なユーザーに、インターネット経由で届けるのです。
そのため、インターネットにアクセスできるデバイスを使えば、どこからでも「クラウド」が利用できるという特徴を持っています。たとえば、自宅からスマホで動画を閲覧したり、会社から業務データをクラウドストレージに保存したりできるのも、どこからでもリソースを活用できるように設計されたクラウドコンピューティングのおかげです。
Azureのサービス概要と利用メリット
Azureとは、マイクロソフトが提供するクラウドサービスです。
Azureもクラウドコンピューティングの一つで、インターネットを経由して、仮想マシンやクラウドストレージをはじめとしたさまざまなリソースを利用できます。Azureが提供するリソースは、アプリ開発環境やAI、機械学習やデータサイエンス、仮想マシンやストレージなど、幅広いシーンで活用できるものです。
Azureは、世界中にネットワークを張り巡らせており、各所にAzureのデータセンターを持っています。各データセンターはリージョンと呼ばれ、リージョンはネットワークで繋がっているため、仮に近くのリージョンが自然災害などで運用を停止しても、他のリージョンが使えますので作業が滞ることはありません。この巨大なバックボーンは、Azureを利用するメリットの一つだといえます。
Azureでは、最高クラスのセキュリティサービスが提供されていることも、利用するメリットです。サイバー攻撃に対抗するための外側に対するセキュリティ対策はもちろん、内部からの悪意あるオペレーションによって発生し得るインシデントに対してもセキュリティ対策が施されているため、安全にクラウドを活用できます。
OfficeやMicrosoft365など、マイクロソフトのサービスと親和性が高いことも、Azureを使うメリットです。多くの企業では、業務でExcelやWordなどのマイクロソフト製品を活用しています。Azureは、これら製品との連携が容易なため、クラウドを使うためだけに他の製品に移行するなどの手間やコストがかからず、スムーズに利用できます。
またAzureは、マイクロソフトのパートナー(CSP)となっている日本企業から購入できるため、日本の事業者からサポートを受けられます。多くのサービスを提供するAzureを、自社に合わせて活用する際にも安心して利用できます。
その他、Azure利用にはさまざまなメリットがあるため、多くの日本企業がクラウドサービスにAzureを選択しています。
AzureとAWSの違い - 選び方のポイント
Azure導入の際に比較検討されるクラウドサービスがAWSです。双方ともにクラウドコンピューティングを提供するサービスであるため、どちらを選択すべきかを見極める必要があります。
AzureとAWSの違いやポイントとしては、提供事業者やソフトウェアやサービスとの親和性が挙げられます。
まず、Azureは「Microsoft Azure」としてマイクロソフトが提供するものです。一方、「AWS(Amazon Web Services)」はアマゾンが提供しています。双方ともに幅広いサービスを提供しているため、選択が難しいと感じられるでしょう。
選び方のポイントの一つとしては、マイクロソフトのサービスをどれだけ使っているかを基準にしてもよいでしょう。先述したように、Azureはマイクロソフトの製品と親和性が高いというメリットがあります。そのため、自社でOffice365などのマイクロソフトのサービス利用が多い場合には、Azureを選択するとよいでしょう。
IoT時代のクラウドサービスとしてのAzure
IoT時代を迎え、大量のデータを集めて機械学習をしながら最適な運用を行うことが期待されています。生産現場では、センサーを搭載した端末(エッジデバイス)がデータを収集し、それをクラウドに送って解析することでより良いオペレーションや将来起こり得るリスクなどを予測し、回避できるようにすることができるでしょう。
こういった技術はより高度で複雑なテクノロジーを組み合わせながら運用することが基本です。さらに、自社の資産であるデータを悪意のある第三者から守るセキュリティへの投資が求められます。しかし、こういったことをオンプレミスで運用し続けることはコスト面を見るだけでも膨大な負担になってきています。
Azureに代表されるクラウドサービスを利用すれば、企業は最低限の開発・運用コストでビジネスを展開できるようになります。IoTを導入する多くの現場でAzureが選ばれるのは、意思決定から運用開始までのリードタイムを短縮できるだけでなく、世界最高水準のセキュリティも担保できるメリットがあるからです。
Azureの主要サービスとその特徴
Azureでは、さまざまなサービスを提供しています。ここでは、製造業IoTでよく使われる代表的なサービスをみていきましょう。
Azure VM(Virtual Machines)
Azureの基本ともいえるサービスで、Azure上で稼働する仮想マシンサービスです。WindowsやLinuxといったOSで動く仮想マシンを手軽にセットアップして運用開始できます。用途に合わせてCPUコアの数やメモリを選択可能で、多様なニーズに合わせた構成を組めるのが魅力です。
また、Azure App Serviceを利用すれば、様々な言語(Node.js、Java、Python、PHP、.Netなど)を実行できる環境を構築できるので、自社に合ったシステムを構築する際にも選ばれています。
Azure Functions
Azure Functionは、サーバーレスにプログラムを実行できるサービスです。開発者はサーバーの保守運用を意識することなく開発のみに注力できる大きなメリットがあります。ほかにも、あるイベントをトリガーにして一時的に業務ロジックを実行したい場合など部分的な処理を外部に切り出すときなどに利用できます。
Azure Functionsの詳細については「Azure Functionsとは?サーバーレスによるWebサービス開発のメリットを解説」をあわせてご覧ください。
Azure IoT Hub
IoTデバイスは数が増えれば増えるほど管理が煩雑になっていき、コストが肥大化していきます。Azure IoT Hubは、IoTアプリケーションとそこに接続されたデバイスとの通信におけるメッセージングハブとしての役割を担うマネージドサービスです。各デバイスとは信頼性の高いセキュアな通信で接続しているため、セキュリティも万全です。また、Azure Machine Learningなどの他Azureサービスと統合することで、IoTとクラウドをつなぐ完全なエンドツーエンドの環境を構築できます。
Azure IoT Hubの詳細については「IoT Hubとは?Azureサービス群での位置づけや特徴から実際の使い方までを紹介します」をあわせてご覧ください。
Azure Data Factory
データを加工して使える状態にして出荷してくれる、まさに「工場」の働きをしてくれるのがAzure Data Factoryです。生データではすぐに最適な分析や運用に結びつけることはできませんが、Azure Data Factoryを利用することでIoTデバイスから集まってくるデータも効率的に収集して運用可能になります。
Azure Data Factoryの詳細については「Azure Data Factoryとは?さまざまなデータの連携や統合管理をクラウドで実現」をあわせてご覧ください。
Azure SQL Database
.Net環境ではおなじみのMicrosoft SQL Serverのクラウド版がAzure SQL Databaseです。すでにSQL Serverを利用したことがある人であれば抵抗なく移行が可能でしょう。Microsoft SQL Management Studioにも互換しており、オンプレミスからクラウドへ切り替えるのもスムーズに進められます。フルマネージドなAzure SQL Databaseへ切り替えることで得られる管理コストの恩恵は少なくありません。検討の価値があるサービスといえます。
Azure SQL Databaseの詳細については「Azure SQL Databaseの特徴とは?その概要からIoT向けサービス群での位置づけまでを紹介」をあわせてご覧ください。
Azure Stream Analytics
IoTデバイスから送られてくる膨大なデータを同時に処理・分析するのは容易なことではありません。Stream Analyticsは複数のデータソースから送られてくるストリーミングデータを処理・分析できる複合イベント処理エンジンで、特定のパターンのデータをトリガーにアラートやレポートを作成するといったワークフローが構築できます。
Azure Synapse Analyticsの詳細については「Azure Stream Analyticsとは?1秒間に数百万のストリーミングデータをスムーズに処理」をあわせてご覧ください。
Azure Cognitive Services
機械学習テクノロジーは日々進化していますが、これらを活用しようとしても一般の人には敷居が高いのが現状です。Azure Cognitive Servicesは自然言語、音声認識、画像認識、意思決定といった人間の認知機能の一部をパーツとして利用できるサービスです。機械学習に関してスペシャリストである必要はなく、目的に応じたAPIを利用すればそれだけで機械学習をソリューションに組み込むことが可能になります。
APIには画像認識処理をする「Computer Vision」、画像を分類してオブジェクトを検出する「Custom Vision」、顔認識によって人物を検出する「Face」といった画像処理系や、音声翻訳や読み上げなどに対応する「Speechサービス」などがあり、様々な用途で利用可能です。
Azure Cognitive Servicesの詳細については、「Azure Cognitive Servicesとは?概要やメリット、サービス内容を解説」をあわせてご覧ください。
また、 Custom Visionの詳細は 「Custom Visionとは?メリットや活用事例を詳しく解説。驚異的な業務効率化も可能」でご紹介していますのでこちらもあわせてご覧ください。
各サービスの連携によるIoTソリューション
上述の他にも、Azureには多くのサービスがありますが、各サービスを連携してIoTに活用できます。
たとえば、IoT Hubで製造現場のIoTデバイスの接続や管理を行い、データ蓄積・分析に活用するサービスを通して、データの可視化を実現するIoTソリューションとして利用できます。
製造ラインをリアルタイムに可視化するための例として、以下のような構成が挙げられます。
このとき、IoTデバイスのデータは、IoT Hubが仲介をして、可視化するために必要なAzureサービスへと繋いでいきます。
IoT Hubを経由したデータは、大量のデータを同時に分析可能なサービス「Azure Stream Analytics」で分析されます。その後、「Blob Storage」をはじめとしたデータ蓄積を行うストレージやデータベースへと送られ、BIツールの画面で可視化されます。
上記はわかりやすくするための簡易的な構成ですが、このような流れで管理が行えるため、工場内のIoTデバイスの異常停止や稼働実績などをリアルタイムに可視化できます。
このように、Azureのサービスをうまく活用することで、自社の運用に合ったシステム構築が可能です。
Blob Storageについては、「Blob Storageとは?AzureのIoT向けサービス群での位置づけや特徴・使い方までを紹介」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
製造業におけるAzureの活用シーンと事例
ここでは、製造業におけるAzureの活用シーン・事例を見ていきましょう。
予知保全
AzureのIoTおよびAI技術を活用することで、設備の稼働データをリアルタイムで収集・分析できます。これにより、異常を早期に検知し、故障の予兆をつかむことが可能です。たとえば、センサーから得られる温度や振動データを分析し、設備の劣化状態を予測します。予知保全ができることで、保全作業の最適なタイミングがわかるため、突発的な故障を未然に防ぐことができます。
品質管理
生産ラインのデータをリアルタイムに収集・分析して、不良品の発生を最小限に抑えることが可能です。たとえば、製品の外観や寸法データを分析し、規格外品を自動的に検出するシステムを構築できます。製品の画像分析などを活用すれば、細かな欠陥も早期に検出できるため、品質管理の効率が大幅に向上します。
サプライチェーンの最適化
Azureはサプライチェーンの最適化においても重要な役割を果たします。サプライチェーン全体のデータをリアルタイムに収集・分析することで、需要予測や在庫管理の効率化が実現します。これにより、供給不足や過剰在庫のリスクを軽減し、コスト削減と生産効率の向上が期待できます。
スマートファクトリー化の実現
Azureを導入したスマートファクトリー化も進んでいます。これは、DXの一環でもあります。工場設備にさまざまなセンサーやコントローラが設置され、それらが工場内のデータを取得して、常時監視やデータ分析を行うことで、生産性や品質の向上を促進しているのです。
IoTデバイスから収集されたデータで、工場内の状態を可視化できます。AIやディープラーニングのサービスと連携して、機器の異常検知や故障予知が可能になったり、従来は人間が行っていた「生産状況ごとのパラメータ設定変更」をAIが自動で行ったりするなど、状態の監視や設備の制御などの自動化も進んでいます。
TEDが支援したAzure 導入事例も「東京エレクトロンデバイスのAzure導入実績・事例」でご覧ください。
Azureを導入するためのステップ
Azureの導入には、いくつかのステップがあります。ここでは、ニーズの明確化やサービス選定、Azureアカウントの作成方法や仮想マシンを立ち上げる手順などをみていきます。
ニーズの明確化
Azureを活用するためには、まず何に使うのか、Azureを利用することでどのようなメリットを享受できるのかなど、ニーズを明確化しておきましょう。
たとえば、オンプレミスのシステムをAzureへ移行する場合、対象のシステムの一部をAzureへ移行するのか、あるいは全部移行するのかといった範囲の明確化が必要です。
サービスの選定
ニーズを明確化することにより、Azureで利用すべきサービスを選定できるようになります。必要な機能を有するサービスを連携して構築するためには、それぞれのサービスがどのような機能を持っているのかも学習しておかなければなりません。
たとえば、製造業におけるラインでIoT化をするためにAzureを活用するならば、IoTデバイスとの接続や管理を行うIoT Hubを軸に、収集したデータを蓄積するBlob Storageや、データを分析・解析するAzure Stream Analyticsなどの選択が挙げられるでしょう。
サービスの要件を確認しながら、ニーズに合った構築ができるようにサービスを選定しましょう。
試験導入
サービスの選定が完了したら、移行計画や手順書を作成しましょう。最初はスモールスタートで試験導入することをおすすめします。最初から、大規模な本格導入を行うと、移行を失敗したり、システムが使えなくなったりと、どこか不具合が出てしまい、業務が停止してしまう危険性もあります。
そのため、小規模で試験導入を行うことが大切です。また、試験導入では、運用時に想定される試験項目などを作成して十分な検証を行うことで、本格導入時のトラブルを最小限に抑えることができるでしょう。
本格導入
試験導入が成功したら、いよいよAzureの本格導入です。本格導入前には、やはり導入手順書などのマニュアルを作成しておきましょう。システムを活用する従業員へのオペレーションマニュアル作成はもちろん、社内でサポート体制を強化しておくことも大切です。
本格導入後は、運用状況を監視し、問題点がある場合は洗い出して具体的な対策を検討して、迅速な対応ができるような体制づくりを行ってください。
実際にAzureに触ってみよう
それでは、Azureアカウントを作成して、実際にAzureを触ってみましょう。
※ここで紹介する手順は、個人利用にてアカウント作成をする手順です。企業で利用する場合の支払方法など詳細は、こちらよりお問い合わせください。
Azureアカウントを作成してみよう
それでは、Azureアカウントとの作成方法を確認していきましょう。
①「https://azure.microsoft.com/ja-jp/free/」へアクセスして、「無料で始める」をクリック
②ログイン画面で、マイクロソフトアカウントにサインインする
③表示されたプロフィール入力画面にて、「氏名」「メールアドレス」「電話番号」を入力して、「次へ」をクリックする
※登録した番号あてに認証コードが送信されます。画面上の「確認コード」の欄にコードを入力してください。
④画面の入力項目に従って、クレジットカード情報を入力し、「サブスクリプション契約、オファーの詳細、とプライバシーに関する声明」に同意チェックをして、「サインアップ」をクリックする
アカウント登録の処理が終わり、準備完了画面が表示されたら、アカウント作成完了です。
アカウント作成したら、Azureポータル画面を確認してみましょう。Azureポータルには、「https://portal.azure.com/」からアクセスできます。
Azureポータル画面では、Azureサービスや作成したリソースなどが確認できます。
左上のメニューマークをクリックすると、プルダウンでメニューを確認できます。
また、「リソースの作成」をクリックすると、新たなリソース作成が可能です。
初めてのリソース作成 - 仮想マシンを立ち上げてみよう
リソース作成の例として、仮想マシンの作成手順をみていきましょう。①Azureポータル(https://portal.azure.com/)にアクセスする
②Azureポータルで、「リソースの作成」をクリックする
③「仮想マシン」か、仮想マシンの「Create」をクリックする
④インスタンス詳細画面で、「仮想マシン名」「リージョン」「イメージ」を入力および選択をする- 仮想マシン名の例:myVM
- リージョンの例:(Asia Pacific) Japan East
- イメージの例:Windows Server 2022 Datacenter: Azure Edition - x64 Gen 2
⑤管理アカウントの画面で、「ユーザー名」「パスワード」「パスワードの確認」を入力する
⑥受信ポートの規則画面のパブリック受信ポート欄で「選択したポートを許可する」、受信ポートを選択の欄で「RDP (3398)」と「HTTP (80)」を選択する
⑦ページ最下部にある「確認および作成」をクリックする
⑧「検証に成功しました」の表示が出たら、左下の「作成」ボタンをクリックする
⑨デプロイが完了したら、「リソースに移動」をクリックする
これで、仮想マシンの作成は完了です。
作成した仮想マシンには、以下の手順で接続します。
①「仮想マシンの概要ページ」の「接続」→「RDP」をクリックする
②「RDP」タブで、「RDP ファイルのダウンロード」をクリックする
③ダウンロードしたファイルを開き、表示されたプロンプトの「接続」をクリックする
④「Windows セキュリティ」の画面で、 「その他」→「別のアカウントを使用する」をクリックする
⑤ユーザー名とパスワードを入力して、「OK」をクリックする
※証明書の警告が表示された場合は、「はい」あるいは「続行」をクリックしてください。
これで、作成した仮想マシンに接続できますので、Webサーバーなどのサーバーをインストールできます。
東京エレクトロンデバイスのサポートサービス
Azureの導入については、クラウドコンピューティングの知識やノウハウ、Azureの概要やサービスに関する技術的な知識も必要です。「自社にはそのような人材がいない」、あるいは「自社で人材教育を行っているが、Azureの導入をスムーズに行えるか不安」という企業も多いのではないでしょうか。
このような場合、クラウドやAzureに関する提案やサポートの実績が豊富な会社に相談することをおすすめします。
東京エレクトロンデバイスは、100以上のマイクロソフト認定資格を取得、600以上のお客様のAzureをサポートしています。
詳しくは「東京エレクトロンデバイスのCSPテクニカル・サポートサービス資料」をご覧ください。
また、「選ばれる理由」もあわせてご覧ください。
まとめ
ここまでAzureの概要やIoT・クラウドサービスの基礎、Azureのサービスの特徴や活用シーンなどについて説明してきました。まずは、Azureアカウントの作成方法に記載した手順を試し、Azureに実際に触れてみてください。簡単に仮想サーバーを立ち上げられることが実感できると思います。
実際の設計業務や工場で活用して成果を上げられるようにするまでには、Azureを活用するためのステップにあるような検討工程を丁寧に進めることがとても重要です。
その過程では多くの疑問や不安が生じることでしょう。その際には、ぜひこちらから東京エレクトロンデバイスへご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Azureの料金体系は?
Azureの多くのサービスは従量課金制で、使った分だけの料金を支払う仕組みです。使用したリソースの利用時間や利用量によって価格が変動します。たとえば、仮想マシンを構築した場合、そのサイズに利用時間をかけたものが使用料金です。
料金体系の詳細についてはこちらをご覧ください。
Azureの導入にはどのくらいの時間がかかる?
Azureの導入時間は、小規模な導入であれば数週間で完了することもあります。企業の規模やニーズによって異なります。
Azureのコストはどれくらい?
利用するAzureのサービスなどによって異なりますが、たとえば、IoT HubがBasicレベルで、エディションの種類がB1の場合を見てみましょう。
IoT Hubユニットごとのメッセージ合計(1日あたり)が400,000、メッセージの課金サイズが4KBだった場合、1か月あたりの料金は約1,575円(1ドル=約157円計算)となります。その他の料金パターンなどについてはこちらをご覧ください。
オンプレミスからAzureに移行するには?
自社で移行する方法や専門事業者に委託する方法もありますが、マイクロソフトでは、オンプレミスのマシンをAzureに移行するツール「Azure Migrate」サービスを提供しています。
「Azure Migrate」の詳細についてはこちらをご覧ください。
Azureのセキュリティ対策は?
Azureは、マイクロソフトによって管理および運営されているデータセンター内で実行されます。データセンターはISO/IEC 27001:2013 や NIST SP 800-53 などの主要な業界標準に準拠しており、マイクロソフトの運用担当者によって管理および監視されています。
Azureインフラストラクチャのセキュリティについてはこちらをご覧ください。
※パブリッククラウドについてはクラウドプロバイダーと利用者のそれぞれに管理責任が発生することを理解する必要があります。くわしくはこちらをご覧ください。
Azureで利用できるセキュリティについてはこちらをご覧ください。
Azureの可用性と信頼性は?
Azureは、世界中にリージョンを確保しています。また、リージョン内のデータセンターには、分離された可用性ゾーンが用意され、独立した電源や冷却、ネットワークを備えています。可用性は高く、そのバックボーンは信頼性の高いものです。
Azureの可用性についてはこちらをご覧ください。
Azureを使った開発にはどんな言語が使える?
Azureでは、「Python」「JavaScript」「Java」「.NET」「Go」などをはじめ、現在一般的に使用されているプログラミング言語がサポートされています。
Azureで使えるプログラミング言語についてはこちらをご覧ください。
Azureのサポート体制は?
Azure Portalからサポートリクエストを作成できますが、Azureディストリビューターからもサポートを受けることができます。
Azureディストリビューターである東京エレクトロンデバイスは、Azureの検討段階から運用保守までトータルにサポートしています。くわしくはこちらをご覧ください。
Azureの認定資格にはどんなものがある?
Azureには22の認定資格があり、初級(4個)、中級(14個)、上級(4個)に分かれています。たとえば、初級の「Azure AI Fundamentals」では、機械学習とAIの概念やAzureサービスの基礎知識を学びます。また、中級の「Azure AI Engineer Associate」では、Azure AI を活用したAI ソリューションの構築、管理、デプロイなどを学びます。
上級の「Azure Solutions Architect Expert」では、利害関係者へのアドバイスやビジネス要件をAzureソリューション設計に変換することなどを学びます。
※2024年5月執筆時点の情報です。
Azureの認定資格についてはこちらをご覧ください。
Azureの最新アップデート情報はどこで確認できる?
Azureの最新情報については、Azureの公式サイト「Azureのアップデート」で確認できます。Azure製品や機能の最新の更新プログラム入手や、最新情報の通知を受け取ることが可能です。