理想のIoTサービスをいち早く実現する クラウドAI・IoTソリューション Microsoft Azure

理想のIOTサービスをいち早く実現する
クラウトAI・IOTソリューション
Microsoft Azure
Cloud AI ・IoT ソリューション Microsoft Azure
  1. Microsoft Azure TOP
  2. 導入実績・事例
  3. 事例「株式会社アドバンテスト 様」

Azure導入事例 株式会社アドバンテスト 様

半導体検査装置・電子計測器メーカー大手のアドバンテスト
製品のリモートサポートツールに「FalconLink on Azure」を採用

半導体検査装置メーカーのアドバンテストは、製品保守サービスの業務を効率化するリモートサポートの仕組みとして、東京エレクトロンデバイス(TED)の「FalconLink on Azure」を導入しました。エンジニアが遠隔地のお客様先に直接訪問せずに保守サービスを提供できるようになったことで、障害発生時のダウンタイムを最小化するとともに、保守サービス業務にかかるコストを大幅に削減するという効果が得られています。

株式会社アドバンテスト フィールドサービス本部
Service Design部 部長
山形 正行氏

株式会社アドバンテスト フィールドサービス本部
NBU Global Support Expert Center Department Manager
日笠 淳治氏

導入が容易なリモートツールへの刷新を決断

アドバンテストは、1954年に創業したグローバル大手の電子計測器メーカーです。創業以来培ってきた計測技術を軸に、現在は「半導体・部品テストシステム事業」「メカトロニクス関連事業」「フィールドサービス事業」の3領域の事業をグローバルで展開しており、とくに半導体検査装置市場では世界トップシェアを誇るメーカーとして有名です。

そんなアドバンテストでは長年にわたり、製品保守サービスをオンサイトで提供していました。同社フィールドサービス部門のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を担当する山形氏によると、保守サービスにリモートサポートの仕組みを導入したのは、つい最近のことだそうです。

「半導体デバイス製造において、シリコンウェハ上にLSIのパターンを形成する『前工程』では、2000年代からリモートサポートが行われていました。ところが、LSIチップをウェハから切り出すダイシングや検査といった『後工程』では、リモートサポートが浸透していなかったこともあり、当社が製品保守サービスにリモートサポートツールを初めて導入したのは2018年のことでした」(山形氏)

しかし、同社が最初に導入したリモートサポートツールには課題がありました。

「当初は前工程の装置で広く普及しているリモートサポートツールを採用したのですが、このツールは非常に高価であり、サービスに高いコストをかけることが出来ない後工程では導入できるお客様が一部に限定されるという課題を抱えていました。さらに2020年にはコロナ禍に見舞われ、オンサイトによる対応が困難になり、すべてのお客様にリモートで対応できる仕組みを急いで整備しなければならない状況となりました。そこで従来のツールに代わり、安価に利用可能な新しいツールへの移行を検討することにしました」(山形氏)

業務を平準化し技術継承が容易な仕組みを目指す

新しいリモートサポートツールの導入を検討するにあたり、アドバンテストが重視したのはコスト面だけではありません。製品保守サービスを実際に担当する日笠氏によると、業務を平準化・効率化することも念頭に置きながら選定を進めたといいます。

「当社の製品はいわばセンサーの塊であり、例えば製品の潜在的な問題点を特定するには膨大な量のログデータを分析する必要があります。この分析作業が行えるスキルを備えたエンジニアは限られ、業務が属人化していたことも大きな課題でした。そこで製品保守サービスの業務を平準化し、若手エンジニアへの技術継承が容易に行える仕組みを構築しようと考えました」(日笠氏)

そうしたなか、TEDが提案したのが「FalconLink on Azure」でした。

「FalconLink on AzureはMicrosoft Azureをプラットフォームに採用しているので、当社の製品から収集したログデータをクラウド上に蓄積し、それをリアルタイムに分析・可視化する仕組みをつくることが可能です。デジタル化でトラブルの予兆を未然に把握できるので、業務が属人化することもありません」(日笠氏)

「製品のコントローラで稼働するOSの種類を問わずに導入できるほか、安価なライセンス体系で提供されていることも決め手となり、FalconLink on Azureを新しいリモートサポートツールとして採用することにしました」(山形氏)

ダウンタイムの最小化とコスト削減の効果を得る

アドバンテストではFalconLink on Azureを同社オリジナルのリモートサポートサービス「ADVANTEST CONNECT+」に採用し、2022年より一部のお客様を対象にバンドルする形で提供を開始しました。

「初年度はPoC(概念実証)を兼ねて一部の製品に組み込むところから始め、リモートサポートを利用するかどうかはお客様の判断に委ねています。実際にサービスを利用するお客様では、トラブル発生時のダウンタイムがほとんどなくなり、従来のツールよりも運用コストが大幅に圧縮するという効果が得られています。当社としても、リモートサポートツールのためのハードウェアやネットワークを導入・運用する必要がなくなり、オンサイトの保守サービスにかかっていた出張経費や移動時間が削減されるといった効果を見込んでいます」(山形氏)

ちなみにリモートサポートツールのプラットフォームとしてクラウドを利用しているため、セキュリティに関する問い合わせが寄せられることもあるといいます。その際は、FalconLink on Azureは万全なセキュリティを担保するMicrosoft Azure上で動作すること、クラウドベースなのでお客様の企業ネットワークにログインしないこと、などを丁寧に説明することで理解を得ているとのことです。

業務効率化によりエンジニアの働き方改革にも貢献

アドバンテストでは、2022年度に実施したPoCの結果を受け、2023年度以降に登場する製品にADVANTEST CONNECT+を順次標準バンドルしていく方針を固め、その新プラットフォームとしてFalconLink on Azureが採用されることになりました。現在はADVANTEST CONNECT+の本格的な普及に向けたプロモーション活動に力を入れており、すでに半導体事業を展開する国内大手メーカーへの採用が予定されています。

「半導体需要の高まりにより、当社の売上もコロナ禍以前の1.5倍に伸長しています。しかしながら、フィールドエンジニアの数は比例して増えていない事もあり、少人数で対応するには業務効率化が必須です。今回のリモートサポートサービスを広く普及させて業務効率化を図ることにより、エンジニアの働き方改革にも大きく貢献すると期待しています」(山形氏)

導入したサービス

  1. 1FalconLink on Azure

FalconLink on Azure概要資料お申込み

資料ダウンロード